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宮司が最近思ったことや
いま考えていることなど。

初冬の京都

12月の初め、所用で京都を訪ねました。学生時代の伊勢から京都へは、近鉄電車で約2時間。よく訪ねました。当時の京都市中にはまだ路面電車が走り、今の様に外国人の姿もほとんど見る事はありませんでした。

京都郊外の嵯峨野と言えば、今は大変に人気スポットです。先月亡くなった瀬戸内寂聴さんの寂庵などもまだなく、祇王寺も落柿舎もそれはひっそりしていました。

暑い夏の日、義兄が京都国立博物館でのレンブラント展に連れて行ってくれました。そこのロビーでファンタ・グレープを初めて飲んで、世の中にこんな美味しい飲み物があるのかと、感動したものです。肝心のレンブラントの絵はよく覚えていません。

この度は所用の合間に、下鴨神社の「糺の森」(ただすのもり)を訪ねました。参道の入口には旧三井財閥の別邸が公開されていて、三階建ての望楼からは大文字山が一望でき、庭の紅葉が真っ盛り。
糺の森の中には御手洗川という小さな川が流れ、古代から身を清める場所でした。森全体が紅葉、紅葉。古代からの自然の森がそのままに残されています。

参道を抜けると下鴨神社の社殿。社殿の両脇には巫女さんが立ち、何となく周辺が華やいでいます。そうすると神職の装束姿の新郎と十二単姿の新婦とが、静々と歩いてくるではないですか。運良く神前結婚式に出会いました。

神社人にとって京都の神社は、何もかもが手本となります。今までも多くの事を学んできました。そうして造ってきたのが我が富松神社の森です。到底、糺の森には及びませんが、我が神社の紅葉も写真一枚、添えました。