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宮司が最近思ったことや
いま考えていることなど。

伊勢と初瀬(はせ)の早朝参拝

10月の初め、伊勢に行ってきました。伊勢神宮の内宮の近くにある神宮道場という築100年以上の建物は、全国の神職が集う研修センターです。

ここで年に2・3回、講義を受け持っています。コロナ禍の制限があって、今回は全国から20名余の神職が集まっていました。私の担当は「皇室の祭祀」、陛下は年間に25回ほど宮中三殿でお祭りを執り行われます。その皇室のお祭りについて講義します。

10月5日、講義に出向く前、早朝6時頃から伊勢神宮の内宮に参拝、神宮の森は凜とした空気に包まれ、実に清々しいのです。

門前の老舗・「赤福」は朝5時から開店しています。朝7時前というのに赤福を食しました。伊勢での学生時代以来、50年来の大の赤福ファンです。

伊勢を終え、翌日は奈良県初瀬の長谷寺に早朝参詣しました。かつての伊勢参宮者達は途中、この長谷寺に参詣して伊勢へと向かいました。この初瀬道には現在でも「右伊勢道」という道標が残ります。その伊勢に通じる道も少し歩いてみました。

 長谷寺では30名程の僧侶達によって朝のお勤めが行われます。その一糸乱れぬ読経の声は実に美しく、途中から入るテンポの良い太鼓の音が何とも言えないのです。

神社とお寺、何故、これだけ人々の心を癒やすのでしょうか。社やお堂の構えも勿論ですが、それを包む森が、建物を引き立たせ、荘厳さを保つ役目を果たしていると、いつも思うのです。我が富松神社でも、そういう森づくりを進めてきました。