境内の柿の木
朝夕はめっきりと秋の気配を感じます。果物が美味しい季節を迎えました。梨、葡萄に続いて、もう少しすると柿が美味しい時期を迎えます。
神社の境内にも一本の柿の木があります。ここ2年ほど、実を付けなかったのです。
敬神婦人会長さんの家の柿の木も、数年、実がならなかったので、柿の木に「あなた、実を付けんようだったら、切られてしまうよ」と声をかけられたそうです。すると翌年には、見事に実がなったというのです。
この話を聞いた家内が、境内の柿の木にも、同じような言葉をかけたようです。何と今年は30個ほどの柿の実がなっているのです。
対馬や福岡市の志賀島では、山褒め祭(やまほめまつり)というお祭あります。山の神に神職が褒める言葉をかけて、山の恵みに感謝し、これからも山の恵みをお願いするのです。山に褒め言葉をかけるという、なんと素朴なお祭でしょうか。
この二本の柿の木は、少し怒られたから実を付けたのでしょう。木も聞く耳をもっているのですね。数年ぶりに実を付けたので、山褒め祭のように褒めてあげました。
実はこの柿の木、私が小学校に入学した時、父がその記念にと植えてくれた木です。以来、64年が経ちますが、背丈はまだ2メートルほどしかありません。