『松林飯山』を出版
1年間、コラムをご無沙汰していました。病気や体調を崩した訳ではありません。
3年前からかかっていた松林飯山という人物の伝記を書き上げました。長崎の地元出版社の長崎文献社から、長崎偉人伝というシリーズ物か発刊されています。その一書として、2月29日付の刊行となりました。
松林飯山は、丁度、長州の吉田松陰のような存在で、大村藩を勤王派に導いた学者です。12歳の時、大村藩主の御前で論語などの漢籍をすらすらと読み、殿様と重臣達を驚かせます。その後、江戸・大坂に留学し、江戸幕府の昌平坂学問所でも、全国からの秀才に互しても、決してひけは取りません。大坂では雙松岡(そうしょうこう)という私塾を開き、関西の学者・文人と深く付き合っていきます。
大村藩に帰郷後は、藩校五教館の学頭として、子弟の教育に当たり、大村藩の歩む道を勤王と導いて行きます。
しかし明治維新を目前にした慶応3年1月3日の夜、新年のお城での行事の帰路、上小路の自宅を目の前にして、反対派の刺客によって暗殺されました。
コロナ禍で、各所での史料閲覧が制限されましたが、3年間、コツコツと書き上げました。飯山は語彙が豊かなこと、また漢文力の高いこと、改めて驚きました。錆び付いた頭で、必死に読み解きました。飯山の出生については新しい説を唱えました。
興味ある方は、是非、ご一読下さい。
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